BOODYのECサイトをご覧のみなさま、初めまして。
『グラマーサイズのあんなさん』というSNSアカウントを運営しております。あんなと申します。この度、ご縁があってBOODYのECサイトにてコラムを書かせていただくことになりました。サスティナブルに関心のある方をはじめバストが大きい方などのご参考になれば嬉しいです。
悩んできたことを、発信・コミュニティを創る側へ
私は昔から胸が大きく自身が悩んできたことをきっかけに、同じようにバストが大きい方に向けて情報を発信しています。
活動アカウントの名前であるグラマーサイズのあんなさん(@lupine_anna)のlupineはルピナスというお花の名前からきています。古代ヨーロッパでは、ルピナスを食べると心が明るくなったり、想像力が高まるといった俗信があり、薬草やビールのつまみなどにされたといわれ、ルピナスには「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」という花言葉があります。
バストが大きいことで他人の目が気になってしまったり、選択肢がわからず悩んできた方に、発信を通じて幸せな気持ちや安らぎをプレゼントしたいという想いを元に、バストが大きい女性が悩みやすい下着やお洋服を中心とした選択肢が広がるような情報を発信しています。現在はSNSで情報発信を続けながら、グラマーサイズブランドのポップアップやインスタライブ、コラム執筆、下着モデルなどもさせて頂いています。
昨年からグラマー女子会という胸の大きい女性の女子会というイベントも開催しました。イベントでは、グラマーサイズになると実店舗に商品展開が非常に少ないため私が持っているグラマーサイズのブラジャーやお洋服も持参し、お悩み共有や女子トークなどをしています。
相手の悪気のない言動で傷つくことも
思い返してみれば…
バストが大きくなり始めてから、学校生活では周りの人に指摘されたり、勝手に触られることが多かったです。着替えも見られたり指摘されるのが嫌で、体育や部活の時間も憂鬱な時が多かったなと記憶しています。また、水泳の授業や友人から誘われるプールや海も用事があってどうしても行けないと断っていました。体育の時間で走る時に胸が揺れることで胸が痛かったり、ホルモンバランスの周期によってはブラジャーを着けるだけでも痛かったこともありました。
社会人になってからも、歩いているだけで車から「胸でっか〜!」と窓を開けて叫ばれたり、友人と駅で待ち合わせしている時に「胸大きいね」と心無い言葉を言われたりこともあります。
冬はダウンなどジャケットを着るのでバストの大きさは分かりにくいのですが、夏は暑いので薄着になると声を掛けられたり、バストを見て後をついてこられたりすることもありました。また、仕事の面接に行った際に「胸大きいね。何カップ?ジャケット脱いでみて」と面接官に言われたこともありました。面接では履歴書で個人情報もお伝えしている上でお会いしているので非常に怖かったです。バストが大きいことで怖い想いをしたこともあったので、自意識過剰かもしれませんが男性に対して「この人は胸目当てで近付いてきているのではないか?」と疑ってしまうことが多かったです。
また、日常的な悩みだと、ブラジャーやお洋服を探すのも難しかったです。当時は下着屋さんにはFカップまでお取り扱いのないところが多く、たまにGHIカップもお取り扱いしているお店もありましたが、大きいバストの常連さんが、入荷するとすぐ予約して購入するため、作り自体も少なく在庫も少なく困っていました。
その後ネットで購入するようになるのですが、どのブランドがどこまでのサイズ展開まであるのかもわからない状態でしたし、ブランドやシリーズの素材感によってサイズ感が変わってくるため購入してもサイズが合わずに痛みを感じることも多く、下着選びが苦痛でした。
お洋服はバストがはいらないので着たいお洋服が着られない、胸が大きいことでお洋服の丈が短くなってしまったり、胸の下に大きなゆとりができてしまい、妊婦さんみたいだねと言われたり間違われたりしたこともあります。
スーツもボタンとボタンとの間が空いてしまったり変なシワが出来てしまったり、バスト周りのつっぱりを防ぐためサイズを大きくするのですが、そうすると丈や裾が長くなってしまい不恰好に。スーツを着るときは非常に困っていました。また、友人に一日だけ清掃のバイトを頼まれたことがありますが、指定のシャツだとバストが入らなくLLサイズでもぴちぴちで恥ずかしかったです。
ブラジャーを作りたくて
私自身の過去を少しお話ししますと、小学生の高学年から中学生の頃にバストが大きくなり始めました。当時はスポーツをやっていたこともあり、母に連れて行ってもらい白のファーストブラ(スポーツブラ)を買ってもらったのを記憶しています。バストが大きくなることが恥ずかしく、母親との仲は良好でしたが、下着についてや胸のことは相談しにくかったです。
また、部活や体育の時は走ると胸が揺れてしまうので『あんなちゃんの胸揺れてる〜』『〇〇部の男子がみてるよ〜』といった周りの心無い言葉や、着替えも苦痛でした。
歳を重ねて白のファーストブラでは胸の揺れが気になるし、もうそろそろブラジャーを買った方がいいと母が見かねてブラジャーを購入してくれました。購入してからも、下着が合っている状態や捨て時のサインがわからず、日常生活を過ごしているとワイヤーが飛び出て脇が痛かったり、胸がカップに収まらずしゃがむたびにトップ(乳首)が出て自分で直すことが多く、写真を撮られた時にニットからトップがぽつんと主張していることもありました。
高校卒業後は自分でブラジャーを購入していましたが、大きいサイズがなかなか下着屋さんに置いておらず選択肢が限られていました。正しいサイズをつけるたびに胸が大きくなるので下着屋さんに行ってもサイズを探しても扱っていないことも増え、ネットでもブランドによってサイズ感が違い失敗。ブラジャーは肌に一番近いものなので、体や胸に合う・合わないもハッキリしやすく、特に下着選びは苦痛でした。数年前はネットでもブラジャーを購入するときは、何カップまであるかすぐにわからなかったので、ここのサイトには「自分のサイズはあるかな?」「なかった...」の繰り返しでした。
そんな時に知人が海外からアパレル製品を輸入していると聞き、自分でもブラジャーを海外から輸入してみました。数週間後に手元に届いて試してみると、ワイヤーが今まで経験した中でも硬く、オフィスワークをしているだけでも痛すぎて外したくなるものでした(海外ブラジャー全般が悪いというわけではなく、当時試したものが合わなかったです)。
そこで、自分にフィットする大きいサイズのブラジャーがないなら、きっと周りにいる大きい胸の女性も困っているだろうから、ブラジャーを自分自身で作ってしまおうと思いました。
思い立ってからTwitterを始め、胸の大きい女性のお悩みを聞いたり、他社製品でもこういうアイテムが〇カップまであったよ〜とInstagramでも発信をはじめました。いろんなお声を頂きながら、下着工場にも見学と商談をさせて頂けるようになりました。
色々と下着業界の方からお話を聞いたり自分で調べていく中で、想像以上に奥深く、グラマーサイズだとコスト面や機能面もより複雑で、万人に合うようなブラジャーは私ではつくれないなと思いました。ブラジャーを作るのは諦めましたが、発信活動は誰かの役に立つのではないかと思い、Twitter、Instagramの他にYouTubeでも発信を始め、現在に至ります。
ありのままの自分を好きでいられる人が増えるように、私自身も発信し続けたい
私自身、バストが大きいことで周りの目が気になったり、ブラジャーや洋服などに困り、自分に自信が持てないなど色々と悩んできました。今はありのままのこの身体や自分の胸が好きですが、以前は自分の身体を好きになれなかったです。最近は少しずつ多様性が認められてきましたが、
バストは大きい方が良い
脱毛しないといけない
ダイエットをして痩せないといけない
モテるために下着はこの色がおすすめ
ダメバストはこんなバスト
など、女性はこうあるべきという無言の圧力や広告が多いなと感じます。
私も昔、胸や体型が目立つから黒い服を着た方が良い、デブだから痩せた方が良い、お尻や二の腕が太すぎる、目を二重に整形した方がいいと思ったことがあります。
自分の理想の体型を目指すのはもちろん素敵でいいことなのですが、周囲によって積み重ねられた『〜だからこうあるべき』ということが苦しく感じ、疑問に思う時が多々あります。
本当に痩せている方が良いのかな?
目は二重じゃなきゃだめなのかな?
BOODYさんはオーガニックバンブーを使った環境にも肌にも優しい生地で、胸を寄せて上げて谷間をつくることにフォーカスしていないので、ありのままのバストやそのままの自分を肯定してくれているような気分になります。また、モデルの写真もいろんな体型の方が着用しているのでサイズ選びも参考にしやすいですし、自分の体型でも着ても良いんだなと安心します。私もそんなBOODYさんのような存在でありたいなと思っています。
同じことで困っている女性に向けて何か言える立場ではないのですが、このコラムや今後の活動を通じて、バストの大きさや体型に関わらず、ありのままの自分を好きでいられる方が増えるように、これからも発信し続けていこうと思っています。
プロフィール
自身がバストが大きい事で悩んでいたことをきっかけに同じようにバストが大きく困っている方に向けてSNSで情報発信中。お笑いや動物が大好きです。